気ままに文学を

一般の小説や同人誌の作品の感想を述べていきます。

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sanzo-iwaki

Author:sanzo-iwaki
メリー・ホプキン〔英〕は今でも聴きます。
毎週更新!が目標。今後の予定。カズオイシグロ、村上春樹、水村美苗、群系各評論。


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カズオ・イシグロ『私を離さないで』

 かつてカズオ・イシグロの『日の名残り』(邦訳)を読んで静かな感銘を受けた。しんみりとした余韻を残す小説である。カズオ・イシグロは長崎出身の日系二世で英国に住んでいる。その後、イシグロの作品を読むことはなかったが、昨年『わたしを離さないで』Never Let Me Go がテレビで採り上げられことで、何年も前から話題になっていることを知り、それで最近読んでみた。
 どんな話か端的に言うと、二十世紀後半、臓器提供のためにこの世に生まされたクローンの青年たちの話である。クローンを作るのは現在、国際法でも日本の国内法でも禁じられており、ありえない話である。あり得ない話をイシグロはあえて物語にした。実は臓器提供の目的で教育されていることを子供たちは成長するにつれ教えられていき、成人してからはその「任務」についていく。逃げ出すことはしない。脱走者はいくらでも出そうな気もするが、イシグロは話をそう設定しない。あり得ない話であるが、とてつもない想像力でイシグロは話を組み立てた。アマゾンのコメントを見ると感動的なストーリーとして評価する人たちが多いが、私は感動というところまではいかない。しかし、生命とは?寿命とは?ということを深く問いかける作品であることは間違いない。
 昨年、映画が上映されたが、私は映画を先に見てから小説を読んだ。これは少々失敗した。映画は小説の半分ほども表現できていないと思った。小説を先に読んだ方がよかった。
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